クリスマスといえば、ツリーにブーツ、クリスマスソング、ケーキ……そんな定番なイメージがありますよね。ところがさすがは中国、そんな定番なイメージを覆す独自のクリスマスの過ごし方があるのです。
そこで今回は、中国在住歴5年の筆者が目にした中国のびっくりなクリスマスをレポートいたします!この記事を読むと、一度は中国のクリスマスを見てみたくなること請け合いです。ぜひ最後までお付き合いくださいね!
中国のクリスマス調査!現地の7つのおもしろ事情!
1. 中国にもクリスマスは存在する
外来語も頑固に漢字で表記する中国人なので、もしや外国の文化はほとんど浸透していないのではないか、と思っておられる方もあるかもしれません。
が、意外にもたくさんの外来の文化や風習が取り入れられていて、クリスマスの祝いもその中に含まれています。日付けも国際的な日程と同じく、12月24日がイブ、25日がクリスマスです。中国語でイブを“平安夜/ピンアンイエ”、クリスマスを“圣诞节/ションダンジエ”と言います。
2. クリスマスイブにはりんごを食べる?!
中国のイブ、それはりんごを送り合うとき。「り、りんご?!」と思われたあなた、あなたの感覚は筆者と同じです。どうしてりんごなのかというと、中国語のイブがピンアンイエ(平安夜)と言うと紹介しましたが、りんごは“苹果/ピングオ”と言い、この“ピン”が同じ音であるというのが答えだそうです(笑)それだけの理由で……と思ってしまうのは、筆者が中国をこよなく愛していてもやはり日本人だからでしょうか。
ちなみにクリスマスの時期に送り合うりんごは“平安果/ピンアングオ”と呼ばれます。それはともかくこのりんごですが、もちろんただのりんごを送り合うわけではありません。このりんごをカラフルかつゴージャスなラッピングで花束のようにして送ります。中には自分で包装紙を買って包むという人もいますが、大抵は路上で大量に売られる包装済みのりんごを買います。簡単な包装であれば安く、飾りが豪華であればあるほど高く売られています。
3. 中国でもクリスマスは恋人と過ごす日
(Caro)
そのりんごを誰に送るかというと、もちろん友達に送っても構いませんが、やはりまずは恋人同士が送り合うもののようです。
中国には3回の“情人节/チンレンジエ”つまり恋人の日があるのですが、一つはバレンタインデー、そして七夕節、最後にこのクリスマスです。西洋のクリスマスはイエス・キリストが生まれた日を祝うとされていますが、中国の若者たちはそんなことはつゆ知らず、恋人同士で過ごす日として認識しているようです。
4. クリスマスイブの危ない風習
中国独特のクリスマスの習慣のもう一つは、カラースプレーをかけ合う無礼講。この時期に街中でりんごと共に売られているのは色とりどりのカラースプレー。このスプレーは可燃性ガスが使われていてとっても危険な上に、悪ふざけしている中国人同士の横を通り抜けようとするだけでスプレーをかけられてしまうこともあります。この日にうっかり大通りに駐車していると、車にもスプレーがかけられてしまうことになります。
また、服についてしまったスプレーはなかなか落ちず、目などに入ると大変なことになる可能性もあり、筆者もこの日だけは普段ならバスに乗らずに歩く距離でも敢えてバスに乗ることで自分を守る……といった具合でした。
5. クリスマスツリーはツリーではなくてもOK
クリスマスに欠かせないのはさまざまな飾り付けやライトの灯されたクリスマスツリー。もちろん中国でもこれはクリスマスの定番アイテムです。しかし昨年あたりからこのツリーつまり“樹”がパイナップルで代用されるということが始まったようで、特に中国のSNS上では話題になったようです。
中国のあるサイトには「見た目がいいか悪かだって?そんなの楽しければいいのさ!」と宣伝されていて、中国人らしい大らかさを感じました。でも実はこのパイナップルツリー(ツリーとは言えないですが)、日本でも話題にはのぼっているようです。
6. クリスマスは大都市で過ごすべし
もしもクリスマスの時期に中国を旅行で訪れるのであれば、大都市に行ってイベントに行ってみるのがおもしろいかもしれません。北京や上海、蘇州、広州、深圳など、大きな街では毎年さまざまなイベントが計画されます。親子で参加するような催しや、コンサート、もちろんクリスマスセールもあります。インターネットで事前に調べて行くといいですね。
7. 中国のクリスマスケーキは一食の価値あり?
(wetotla)
中国は正直なところケーキ文化においてはまだまだ二流な国です。筆者が初めて中国を訪れた10年前くらいのときは、ケーキ屋のウィンドウケースに飾られたサンプルのケーキのあまりのおいしくなさそうさにびっくりしたものです。
というのもケーキの色が、水色や蛍光黄緑やキレイな紫だったりするのです。そして味はというと、バターは使っていない風味のないスポンジケーキに油っぽいクリームといった具合で、中国人の女の子たちが「ケーキなんてあんまり好きじゃない」と言うのも納得したのでした。しかしそれから10年が経ち、街のケーキ屋に並ぶケーキもあか抜けしてきて、クリスマスケーキもなかなかおいしそうなものが売られるようになりました。
そんなわけで、もしもクリスマスに中国を訪れる機会があれば、中国のクリスマスケーキを一度食べてみてくださいね。ちなみに今でも蛍光黄緑で彩られたツリーの形のケーキなどもあるみたいなので、勇気ある方はぜひチャレンジしてみましょう。
まとめ
中国のオリジナルクリスマス、楽しんでいただけたでしょうか?スプレーをかけられてもいいから中国のクリスマスを生で見てみたいと思ったあなた、そのときは汚れてしまってもいい服で出かけてくださいね。では今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました!
中国のクリスマス調査!現地の7つのおもしろ事情!
1. 中国にもクリスマスは存在する
2. クリスマスイブにはりんごを食べる?!
3. 中国でもクリスマスは恋人と過ごす日
4. クリスマスイブの危ない風習
5. クリスマスツリーはツリーではなくてもOK
6. クリスマスは大都市で過ごすべし
7. 中国のクリスマスケーキは一食の価値あり?