中国王朝の都が置かれ、シルクロードの基点ともなった古都・西安は、悠久の歴史を感じると同時に中国の多様性にも触れることが出来る魅力的な都市です。西安に訪問する前に、ぜひとも人気のスポットを押さえておきたいですよね。
そこで今回は、中国へ何度も訪問している筆者が、初めての人にぜひおすすめしたい西安観光スポットをご紹介します。ガイドブックにはあまり載っていない情報もこっそり教えちゃいますので、ぜひ最後までご覧ください!
初めての西安旅行で絶対行くべきおすすめ観光スポット10選!
1. 秦始皇帝陵兵馬俑 / シンシコウテイリョウヘイバヨウ / 西安といえばここ!
西安といえば絶対にはずせないのがここ兵馬俑!秦始皇帝の死後の生活を永遠に守るためにおよそ2200年前に8000体以上の兵士の像に加え、馬や戦車の像が埋葬されました。魏や韓といった秦の敵国は東に位置していたため、兵士たちは東向きに並べられています。
兵士たちは、一人ひとりが違う顔をしていて身につけている甲冑や武器も異なります。その完成度の高さから、当時の秦国の発展具合をうかがい知ることができます。 何千体もの兵士たちがずらりと並ぶ姿は、歴史にそこまで興味がない人が見ても必ず圧倒されてしまうほどの迫力です。
2. 華清池 / カセイチ / 楊貴妃も愛した温泉。夜にはショーも
兵馬俑のそばにある3千年以上の歴史を持つ有名な温泉地です。現在でも温泉に実際に入ることが出来ます。玄宗皇帝が楊貴妃のためにここに離宮を整備しました。楊貴妃や玄宗皇帝が好んで入った豪華な湯殿が残されています。
ここはまた、1936年に張学良らが蒋介石を監禁し、国共内戦の停止を要求した西安事件の舞台ともなった場所です。蒋介石が使用した会議室や寝室に加え、当時打ち込まれた弾丸のあとを見ることが出来ます。 ガイドブックにはあまり載っていませんが、夜には舞台装置とレーザー光線を駆使した豪華絢爛なミュージカルショーが上演されます。これを見るだけでも西安に来た価値があるという人がいるほど、満足度が高いショーです。
ただ、チケットが完売してしまうこともあるので、事前にホテルなどでご予約ください。
3. 大雁塔 / ダイガントウ / 西安のシンボル
652年に唐の高僧、玄奘三蔵がインドから持ち帰った経典や仏像などを保存するために建てられた古都西安のシンボルともいえる塔です。塔の中の螺旋階段を登りきると、新旧交じり合う西安市街を一望することが出来ます。大雁塔がある大慈恩寺の境内には、仏像や宝物の展示や玄奘三蔵ゆかりの品が集められた玄奘三蔵院もありますので、忘れずに立ち寄りたいですね。
夜には、塔がライトアップされ、塔の前の広場でアジア最大規模ともいわれる噴水ショーが繰り広げられます。多くの人が訪れますので、早めの時間からいい場所を確保することをおすすめします。
4. 小雁塔 / ショウガントウ / のんびりするのに最適
薦福寺という唐の時代に創建された寺院の中にある仏塔です。8世紀に建てられ、唐の高僧・義浄がインドや東南アジアから持ち帰った仏教経典を訳した場所として有名です。大雁塔よりも小さいため、小雁塔と呼ばれています。
小雁塔は街の喧騒から離れた静かな場所に位置していて、美しいアーチ状をした塔の先端は少し崩れかかっていて整備されすぎておらず中国古代の趣を感じることが出来ます。 小雁塔のある敷地内には西安博物館があり、1000年以上前の貴重な資料が数多く展示されています。
5. 鐘楼 / ショウロウ / ライトアップがおすすめ
西安の城壁の中心地に位置する14世紀に建てられた鐘楼です。高さ36メートルもある木造建築で、周囲の近代的な高層ビルに負けないほどの存在感があります。500メートル先にある鼓楼と対になって、かつては、朝は鐘で夕暮れ時には太鼓で人々に時間を知らせていました。
中には小さな博物館があるほか、中国古典音楽の演奏が定期的に行われます。 夜は美しくライトアップされるので、昼間とは違う表情を楽しむことが出来ます。
6. 城壁 / ジョウヘキ / 端から端まで西安市内を望める
西安市内を全長約14キロメートル、高さ12メートルに渡って囲む城壁です。最も保存状態のいい世界最大級の古城壁・軍事砦として知られています。 城壁には登ることが出来ます。自転車を借りて1周して西安の町を端から端まで見てみるのもいいですね。 タイミングがよければ、古代の鎧を身に着けた衛兵のショーを見ることも出来ますよ。
また、春節の時期には中国らしい鮮やかな飾りつけがあり、地元の人々と一緒におめでたい気分を共有することが出来ます。
7. 碑林博物館 / セイアンヒリンハクブツカン / 歴史好きは見逃せない
宋の時代に建てられた孔子廟を1950年に増築し、歴代書家の碑刻(石面に文字や絵を刻んだもの)を数多く収集・展示している博物館です。
中国最大の石造の書庫といわれていて、8万点以上も収蔵されています。玄宗皇帝の書やキリスト教伝来を伝える「大秦景教流行中国碑」も展示されているので、歴史が好きな方なら1日過ごしても飽きないスポットです。
8. 書院門文化街 / ショインモンブンカガイ / 昔ながらの町でおみやげを買おう
碑林博物館そばの書道用品や書画を売る店が軒を連ねる骨董品街です。発展著しい西安ですが、ここには昔ながらの街並みが残されています。
書道用品の販売だけでなく、書や絵のパフォーマンスをしていたり切り絵やお菓子なども売っていたりしますので、古き良き町の雰囲気を味わいながら散策してみてはいかがでしょうか。
9. 回民街 / カイミンガイ / イスラム料理を食べつくせる
イスラム教徒が多く住むエリアで、数多くの飲食店が立ち並びます。イスラム教の服装を纏ったエキゾチックな顔立ちの人が多く、スパイスや羊肉を焼くにおいが町中に漂っていて、中国の多様性を味わうことの出来る場所です。羊肉串、牛羊肉泡、灌湯包といった西安で絶対に食べておきたいイスラム料理はここで味わうことが出来ます。
それほど広くないエリアですが、特に日が暮れてからは人でごった返すので事故やスリには十分気をつけてくださいね。
10. 清真寺 / セイシンジ / 喧騒の中のオアシス
742年に建てられた回民街のすぐそばに位置する中国最古のモスクです。イスラム風の装飾と中国風の建築が融合していて、古来から異文化が混ざり合ってきた西安らしい場所といえます。建物や装飾は年季が入っていながらも、とてもきれいな状態で残されていて、このモスクが丁寧に使われてきたのだという印象を受けます。
中に入ると外の喧騒が嘘かとも思えるほどの静寂が広がっています。静寂とはいってもはりつめたものではなく、ムスリムたちがはにかんで手を振ってくれるようなのどかな場所です。回民街を散策したあとは、目まぐるしく変化する中国で自らの信仰を守り続けてきたムスリムたちに思いを馳せるのも楽しいですよ!
まとめ
いかがでしたか?
西安といえば兵馬俑が有名ですが、それ以外にも魅力的なスポットが目白押しですね。兵馬俑と華清池以外の見所は城壁周辺にあるとはいえ、行ったり来たりするのは大変な距離なのでマップで場所を把握してあらかじめ回る順番を決めておくといいかもしれません。
中国ではgoogleマップが使えないので、百度地图アプリを使うと効率的に行動できますよ。
初めての西安旅行で絶対行くべきおすすめ観光スポット10選!
1. 秦始皇帝陵兵馬俑 / シンシコウテイリョウヘイバヨウ / 西安といえばここ!
2. 華清池 / カセイチ / 楊貴妃も愛した温泉。夜にはショーも
3. 大雁塔 / ダイガントウ / 西安のシンボル
4. 小雁塔 / ショウガントウ / のんびりするのに最適
5. 鐘楼 / ショウロウ / ライトアップがおすすめ
6. 城壁 / ジョウヘキ / 端から端まで西安市内を望める
7. 碑林博物館 / セイアンヒリンハクブツカン / 歴史好きは見逃せない
8. 書院門文化街 / ショインモンブンカガイ / 昔ながらの町でおみやげを買おう
9. 回民街 / カイミンガイ / イスラム料理を食べつくせる
10. 清真寺 / セイシンジ / 喧騒の中のオアシス