中国の天津と聞くと、あなたはどんな天気を想像しますか?旅行は天気な季節がとても影響するもので、ずっと楽しみにしていた旅行だったのに、いざ行ってみたら天気がずっと悪くて楽しくなかった、というような話を聞くことが時々あります。せっかく旅行するなら、気候の最も良いベストシーズンを選びたいものです。
そこで今回は、現地在住の筆者が天津の年間通しての天気の傾向と、旅行のベストシーズン、そして各季節のおすすめ服装などをご紹介します。
中国・天津の天気とベストシーズン調査!旅行前に知りたい7つの特徴!
1. 天津の気候の特徴:長い夏と冬
天津は華北地域に位置していて、緯度は日本の秋田県や岩手県とほぼ同じであるため、日本の東北地方の気候をイメージされる方もおられます。しかし大きく異なるのは、冬と夏の期間が非常に長いということです。
大雑把に言うと、5月から9月まではずっと暑く、11月から3月まではずっと寒いというような感じです。つまり春と秋がそれぞれ1か月ほどしかなく、それ以外は夏か冬というようなイメージです。決して大げさな話ではなく、天津人に聞くと皆が同じように答えます。以下に四季それぞれの特徴をご紹介します。
2. 寒さと空っ風が厳しい冬
冬の天津は常に乾燥していて、強い空っ風が吹く日も多く、とにかく寒いのが特徴です。特に寒いのが1月で、中国の気象局が発表しているデータによると、1月の平均最高気温は2℃、最低気温は-8℃となっており、日中も零下のままという日が続くことも多々あります。それに加え、強い風がよく吹くので体感気温は実際の気温よりもより低く感じられます。
また、11月と3月の平均最高気温も11度と寒い期間が長いことを見て取れます。この間は降水量が非常に少なく、雪が2,3回降る程度で、積もることはほとんどありません。ここ数年の特徴として、風が強い日は晴天、風が吹かない日が続くとPM2.5の濃度が急激に上がり、濃霧に包まれたような日が続きます。
3. 短いものの、観光にぴったりな季節①:春
天津の春は3月末から4月末までの一か月ほどで、この時期が旅行のベストシーズンと言えます。4月の平均最高気温は20℃、最低気温も9℃となっていて、長袖のシャツ一枚でちょうど良いような気候です。この時期も雨が降ることはほとんどなく、租界と呼ばれるヨーロッパ風の街並みにも花が一斉に咲くので、街全体が非常に美しく、観光に適しています。
また、天津観光のメインの一つである遊覧船での夜景観賞も、冬場は川が凍るので船の営業自体がストップしますが、3月末から再開されるため、遊覧船に乗ることも可能です。
なお、天津に来た際にぜひチェックして欲しいお土産を以下にまとめてあります。旅行前に読んでみてください。
4. とにかく長い夏
4月末までの短い春が終わると、5月からは30℃を超える日が続く夏が始まります。それでも5月から6月にかけて、また9月は、気温は高いものの湿度は高くなく、日陰にいれば割と過ごしやすいです。
問題は7、8月で、この2か月は平均最高気温が31℃、最低気温でも23℃となっています。しかもこの2か月は高温多湿で、じっとしていても汗ばむような気候であり、夜も熱帯夜が続きます。
また一年のうち最も降水量が多く、短時間に非常に激しい雨が降ることもよくあります。しかも排水が非常に悪いため、短時間降っただけでも道路が冠水し、1階の店舗などは浸水することもあるので、「大暴雨」という予報が出ると、早々に店を閉める店主も多く見られます。
5. 短いものの、観光にぴったりな季節②:秋
10月に入ると暑さも落ち着き、ぐっと涼しくなります。また10月後半になると紅葉の時期が始まるため、10月は再び観光に適したシーズンとなります。紅葉の季節も非常に風情のある街となるので、おすすめです。
この時期は最高気温が20℃前後で、雨もほとんど降らず、PM2.5の指数も低い時期なので、旅行に適した季節です。
なお、天津を移動する際に役立つ情報を以下にまとめていますので、こちらもぜひ一読してみてください。
6. 旅行のベストシーズンは4月か10月
ここまでご紹介したように、天津旅行は春と秋がおすすめで、気候から見ると4月か10月に旅行を計画するのがベストと言えます。
この2か月は気温もちょうどよく、雨が降ることもほとんどないため、天気で失敗するということはほとんどありません。また日中は長袖のシャツ1枚で十分であり、薄手の上着を一枚羽織るぐらいで過ごせるので、旅行の荷物がかさばるという面倒もありません。
ただ、時々黄砂が吹いたり、PM2.5の指数が上がることもあるので、マスクは持っていると良いかもしれません。また全体的に乾燥しているので、保湿対策も必要です。
なお、天津の物価については、以下で詳しく解説していますのでこちらも合わせて読んでおくといいでしょう。
7. おすすめできない時期
夏の時期、特に7,8月の天津は旅行に適しておらず、おすすめできません。地図で見ると海に近いから海水浴でもできるのでは、と聞かれることもあるのですが、実際のところ市中心部から海までは車でも1時間以上かかり、しかも基本的に貿易港なので、泳げるところはかなり限られています。筆者も一度だけ公共の交通手段を利用して海を目指したのですが、あまりの遠さに途中であきらめてしまいました。
また冬もあまりおすすめはできないのですが、春節の前後等は見所も多いため、防寒対策をしっかりして観光することも可能です。冬に行くようであれば、ぜひ何枚も重ね着をして、暖かい格好でお出かけください。
中国人はあまり見た目を気にしない人が多く、不格好でも防寒対策をしっかりしている人が多いので、日本人もこちらに長く住んでいると冬はとにかく防寒対策を重視するように変化します。
まとめ
今回は天津の気候と旅行のベストシーズンについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
天津旅行に適している期間は短いですが、その期間の街の美しさは中国のどの都市よりも優れていると住んでいて感じます。次の秋、または春に天津旅行をぜひ計画してみてください。
中国・天津の天気とベストシーズン調査!旅行前に知りたい7つの特徴!
1. 天津の気候の特徴:長い夏と冬
2. 寒さと空っ風が厳しい冬
3. 短いものの、観光にぴったりな季節①:春
4. とにかく長い夏
5. 短いものの、観光にぴったりな季節②:秋
6. 旅行のベストシーズンは4月か10月
7. おすすめできない時期