中国の国旗の深い意味!デザインに隠された7つの秘話!

中国文化

中国の国旗といえば、真紅の背景に黄色い星がデザインされたもの、というのは大抵の人が知っていますよね。ではどんな意味がそのデザインに込められているのか?このデザインに至ったいきさつは?デザインしたのはどんな人?そこで今回は、中国の国旗に関するアレコレを徹底解明します。

日本語のサイトではなかなか知ることのできないレアな情報も盛り込んでお届けしますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!

 

中国の国旗の深い意味!デザインに隠された7つの秘話!

 

1. 中国の国旗は“五星红旗”

中国の国旗はよく知られた真紅の背景に5つの星がデザインされたもので、通称“五星红旗/ウーシンホンチー”と呼ばれます。中国では赤色は“红色”なので、この通称は「5つの星の赤い旗」ということですね。

2. デザインに秘められた意味

まず1番に目に入る真っ赤な色、これは中国共産党による革命を表しています。そして大きな星は中国共産党を、小さな4つの星は中国を構成する労働者、農民、知識階級、愛国的資本家を表すとされています。星の色である黄色は光明を意味すると共に、黄色人種の誇りを示すものだそうです。

4つの各星が大きな星の中心に向かって並んでいる様子は、中国国民の心が中国共産党に向かって一致団結していることを表しています。

3. デザインしたのは一般人

この五星红旗をデザインしたのはいったい誰なのでしょうか?

時は1949年7月、10月1日の中華人民共和国設立に先立って国旗のデザイン一般公募がなされました。わずか1ヶ月の間に3,012点の作品応募があったそうです。その中で周恩来首相(当時)が絶賛したのがこの五星红旗だったと言われています。デザインしたのは「曾联松」という浙江省出身で財務関係の仕事をしていた男性でした。小さな頃から絵が好きだった彼は、ある晩夜空に輝く月と星を見ていて「中国共産党は中国人の救いの星だ」と思いつき、それをアイデアにデザインしたそうです。

このデザインが国旗として制定された当初、多くの人はこんなに素晴らしいデザインができるのは才能あふれる美術家か、さまざまな思想に通じた政治家に違いないと考えました。約1年後にそれが実はある平凡な一般人であったことが公開されたときにはびっくりした人が多かったでしょうね。

 

 

4. 元々のデザインでは大きな星の中にある図案があった?!

しかし実は、元々の曾氏のデザインは今の五星红旗とは若干異なっていたようです。そもそも彼がデザインした当初、大きな星の中にはソビエト連邦の国旗にあるような鎌と槌の図案が入っていました。

国旗制定にあたって討論が行われた結果、赤い色と鎌は同じく革命を象徴するので意味合いが重複しており必ずしも必要ないこと、また鎌と槌を無くすほうがソ連の国旗との違いがはっきりして良いということを理由に星の中の鎌の図案は削除され、今の五星红旗になったということです。

5. 惜しくも選ばれなかったあるデザイン

最終的に選ばれたのは五星红旗でしたが、その他の候補としてはどんなデザインがあったのでしょうか?

曾氏のデザインに次いで多くの票を集めたのは黄河旗と呼ばれるもので、同じく赤い背景に左上には黄色い大きな星が一つ、そしてその下には横に一本の黄色い線が端から端まで引かれていました。その星は人民民主政権を、横線は中国人の母とも言われる黄河を表すということで、その意味合いがよくできていると多くの支持を得たそうです。

が一方で、その横線によって上下を分断するデザインが国の分裂をイメージさせること、また全体的な見た目のバランスが悪いということなどにより、残念ながら落選しました。

6. 天安門広場に掲げられている国旗の大きさ

中国の国旗というと印象深いのは天安門広場に掲げられている大きな五星红旗。あの旗はなんと長さ5メートル、幅が3,3メートルあるのです。ここに掲げられている旗は3日を開けずに定期的に取り換えられ、常にきれいな状態が保たれるようにされています。

また国慶節を始めとする国の大切な祝日には、その都度旗が新調されるそうです。

7. 天安門で国旗を守る護衛隊がいる?!

1991年より、どんな灼熱の猛暑の中でも雨風吹きすさぶ悪天候でも、ひたすら毎日国旗の昇降を担当する“天安门国旗护卫队/ティエンアンメン グオチー フーウェイドゥイ/天安門国旗護衛隊”が組織されるようになりました。それらの護衛隊は毎年新人軍人の中から選ばれ、1年間その務めを果たします。身長は180㎝から190㎝が必須条件で、苛酷な試練にも耐え得る強靭な身体が求められます。

この精鋭部隊のために選ばれた50名ほどが4ヶ月間訓練を受けますが、なんとそれは早朝5時半起床から始まり12時間にも及びます。そこまでして受けた訓練の末、実際に国旗を掲揚する栄えある仕事に直接携われるのは多くても20人足らず。

そこでなんとか良い成績をおさめて精鋭部隊に入るため、ある人は軍服の後ろ襟に(おそらく画鋲のような)針を固定し、少しでも頭が振れると首に針が刺さって痛むようにして微動だしない姿勢を保つ訓練をします。

なんとも涙ぐましい話ですよね。

 

 

まとめ

いかがでしたか?
国旗一つにもいろいろなエピソードがあることが分かると興味深いですよね。もしも中国に行く機会があって、あるいはテレビの画面を通して天安門の五星红旗を見ることがあれば、その大きな国旗を揚げ降ろしするためだけに命がけで訓練を受けている若者たちの姿を思い見ていただけたらと思います。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

 

中国の国旗の深い意味!デザインに隠された7つの秘話!

1. 中国の国旗は“五星红旗”

2. デザインに秘められた意味

3. デザインしたのは一般人

4. 元々のデザインでは大きな星の中にある図案があった?!

5. 惜しくも選ばれなかったあるデザイン

6. 天安門広場に掲げられている国旗の大きさ

7. 天安門で国旗を守る護衛隊がいる?!

 


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