中国の5月・6月は、気候もすっかり暖かくなってお出かけにはベストシーズンです。特に、中国の北部や内陸部では日本のような梅雨がありませんので、天候をそこまで気にすることなく、思う存分観光が楽しめます。
そこで今回は、5月・6月に中国で行われる、おすすめの行事やイベントについてご紹介していきたいと思います。その内容は、伝統的なものから、この時期にしか見られないものまでと多種多様です。この時期に旅行や留学・駐在などで中国に滞在される方は、ぜひ本場の雰囲気を肌で感じてみてください。
中国おすすめ行事・イベント!5月、6月に行くならココ!
1. 労働節(5月1日)
日本にもメーデーはあり、大企業や製造業などを中心に休みとなる会社もあるようですが、国民の休日ではありません。ですが、お隣の中国では労働節は法定祝日として、国全体がお休みとなります。
一応休みは5月1日当日だけなのですが、この日を含めて3連休になる所が多く、その場合は例えば4月29日~5月1日の3日間などがお休みとなります。そのため、交通機関や観光地などは、普段に比べて混雑が予想されますので、この時期に中国に旅行される方は、少し注意が必要です。
この労働節は、元はと言えば1886年5月1日にアメリカのシカゴで労働者がストライキを行ったことがきっかけで世界各地に広まった、国際的な労働者の日です。中国では、1949年12月に「5月1日を労働節とする」ことが法律で定められました。1949年と言えば、中華人民共和国が誕生した年ですから、建国以来の歴史ある行事と言えます。
この日は、広場や劇場・公園などで集会やイベントなどが催されたり、また多大な貢献をした労働者に対して表彰を行う、といった行事も行われます。なお、中国ではその日付から、よく「五一(ウーイー)」などと呼ばれます。
2. 青年節(5月4日)
これは、日本人には馴染みのない行事かもしれません。毎年5月4日に行われるこの青年節は、1919年に若者を中心として中国の人々が、反帝国主義・反封建主義を掲げて愛国運動を行った「五四運動」が起源です。これも、上記でご紹介した「労働節」と同じく1949年12月に制定された、歴史ある祝日です。
現在では、この日は14歳から28歳までの間のいわゆる「青年期」にあたる若者たちに半休が認められています。この日には若者たちによるボランティアなどの様々な活動が行われたり、また成人式が行われるところもあります。
成人式については以下に詳しくまとめていますので、合わせて一読してみてください。
3. 児童節(6月1日)
日本では、子どもの日と言えば5月5日ですよね。ですが、国際的には、6月1日が子どもの日とされているのです。中国でも、現在では6月1日が児童節、すなわち子どもの日と定められています。
ちなみに、1949年に中華人民共和国が建国して法律で制定されるまでは、子どもの日は4月4日でした。現在でも、台湾や香港などは、4月4日を子どもの日としています。6月1日の子どもの日には、小学生は学校がお休みになり、家族と過ごしたり、動物園や遊園地などにお出かけしたりして、楽しく過ごすようです。
4. 端午節(旧暦の5月5日)①
日本で端午の節句と言えば、毎年5月5日で変わりませんよね。ですが、中国の端午の節句は旧暦で見るため、毎年日付が変わります。ちなみに、2019年は6月7日が端午節に当たります。
端午節は中国人にとってとても馴染み深く、春節(旧正月)・清明節・中秋節と並んで、四大伝統祝祭日の一つに数えられています。ただ、法定祝日となって休みとされたのは比較的新しく、2008年からです。端午節というのが一般的な名称ですが、その他にも端陽節・重午節・午日節・龍舟節・正陽節など様々な呼び名があります。
5. 端午節(旧暦の5月5日)②
では、端午節にはどのようなイベントが行われるのでしょうか?
端午節の有名なイベントとしては、「龍舟競渡(ドラゴンボートレース)」が挙げられます。このレースの由来は古く、遥か昔、紀元前に遡ります。昔々、楚の国に屈原と言う詩人がいました。陰謀によって国を追われてしまった屈原は、故国の将来を儚んで川に身を投げてしまいます。楚の国の人々は、屈原の遺体が川の魚に食べられてしまわないよう、川に船を出して太鼓を叩き、魚たちを追い払おうとしました。このことが、川に船を出して行われるドラゴンボートレースの起源となったと言われています。
現在では、ドラゴンボートレースは、湖南省・湖北省・貴州省・四川省・浙江省など中国南部を中心に、各地で行われています。また、屈原の体が魚に食べられてしまわないようにと、川に食べ物を投げ入れたことから、この日に粽子(ゾンズ)と呼ばれるチマキを食べる風習が生まれました。
6. この時期ならでは!中国でオーロラが見れる!?
中国でオーロラが見れるのをご存知でしたか?筆者も、中国でオーロラが見られるのを知ってびっくりした記憶があります。
中国でオーロラが見られるのは、中国の北部、ロシアに隣接した「漠河」という街です。ここに、「北極村」と呼ばれる小さな村があり、そこでオーロラが観測されているのです。普通、オーロラが見られる時期と言うと寒い時期を想像しますが、この北極村でオーロラが見られるのは、夏至の前後9日間、ちょうど6月あたりだと言われています。
ただ、その時期であれば簡単に見られる、という訳ではなさそうなので、北極村でオーロラ鑑賞できれば、かなりラッキーなことと言えるでしょう。
なお、北極村は沿海の都市部からは離れたところにありますので、観光地とはいえ、中国上級者向けの旅になるかと思います。「一味違った中国を知りたい!」という方は、チャレンジしてみると面白いかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
日本と共通のイベントもありますが、中国ならではのイベントもたくさんあり、興味深いですね。特に筆者のお勧めは、中国の端午節です。この機会に中国に旅行して、本場の端午節を肌で感じてみてはいかがでしょうか?この時期簡単に手に入りやすいチマキも、お肉などが入ったおかず系からあんこの入ったスイーツ系など色々な種類がありますので、食べ比べしてみるのもおすすめです。
なお、5月・6月は一年で最も日が長い時期であり、紫外線もかなり強くなります。また、中国の沿海部南部では、日本と同じか一足先に、梅雨に入っているところもあります。現地情報を事前にしっかり掴んでおくと安心です。
皆様もぜひ、この時期ならではの中国のイベントを思いっきり楽しんでみてください!
中国おすすめ行事・イベント!5月、6月に行くならココ!
1. 労働節(5月1日)
2. 青年節(5月4日)
3. 児童節(6月1日)
4. 端午節(旧暦の5月5日)①
5. 端午節(旧暦の5月5日)②
6. この時期ならでは!中国でオーロラが見れる!?