3月、4月といえば寒さが緩みお出かけがしたくなる季節です。そこで今回は、そんな季節におすすめの中国行事・イベントをご紹介します。
この時期ならではの風景から、伝統行事、お得なセール情報まで、幅広いジャンルのイベントを解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
中国おすすめ行事・イベント!3月、4月に行くならココ!
1. 武汉大学樱花节/ウーハンダーシュエ インファージエ/ 武漢大学のさくら祭り
中国湖北省にある武漢大学は、毎年3月から4月にかけての約1ヶ月間、武漢大学桜祭りを開催している中国随一の桜の名所です。
今では1000株以上もの桜が咲き誇る武漢大学ですが、最初は日本軍占領時の1939年に日本軍によって30株程の桜が植えられたことがきっかけです。当時の原木は現在は残っていませんが、日中国交正常化が成された1972年に当時の田中角栄元首相から周恩来元首相へ送られた1000株の桜のうちの一部が武漢大学にも植えられました。10年後には日中友好10周年を記念して、日中友好協会と西陣織株式会社から100本の枝垂れ桜が贈呈。そのさらに10年後には、元日本兵であった砂田寿夫氏が200株の桜を贈呈しています。これらの桜と、独自栽培した桜が毎年春に見頃を迎え、武漢大学は桜の名所となっています。日本とも深いつながりがありますね。
春に中国に訪れる機会があればぜひ訪れてほしい場所ですが、桜の季節は1日何千人と集まる程人気なので、昨年2018年は武漢大学で桜を見るためには3日前までのインターネット予約が必要でした。今年も予約が必要となれば3月頃に予約方法が発表される予定です。計画を立てる前に、予約の要不要と、その方法について下調べすることを忘れないでくださいね。
2. 江西婺源 油菜花/ジャンシー ウーユエン ヨウツァイファー/ぶ源の菜の花畑
3月、4月といえば花が咲き乱れる華やかな季節。中国でも様々な植物が見頃を迎える季節です。桜の名所「武漢大学」は先ほど紹介しましたが、続いては菜の花の名所をご紹介します。
中国で菜の花の有名スポットといえば、江西省の婺源です。江西省の中でも安徽省と浙江省の境界に位置する自然豊かな田舎町です。(行政区分としては「婺源県」ですが、江西省上饶市婺源县○○乡…と続くため、日本の感覚でいえば「県」は「市町村」にあたります) 。婺源は「八分半山一分田,半分水路和庄园」(85%が山で、10%が水、5%が田んぼと荘園)と言われるように山や川などの自然に囲まれた地域です。
どの季節に訪れても四季折々の美しい景色を楽しむことができますが、中でもおすすめの季節は菜の花が咲き誇る3月です。菜の花の鮮やかな黄色が町中いっぱいに広がる景色は見ものです。ただし交通の便があまりよくないので、電車(またはバス)とタクシーの利用が必須です。
3. 香港藝術節/シャンガン イーシュージエ/香港アートフェスティバル
続いては香港のイベントのご紹介です。
毎年3月港では「香港アートフェスティバル」が開催されます。開催期間は長く、2019年は2月21日から3月23日まで1ヶ月程続きます。歌やダンス、音楽、劇、オペラ、ミュージカルなど、様々なジャンルのアーティストたちが世界各国から大集結するビッグイベントです。
毎年この時期に開催されており、会場は20箇所以上の香港各所で毎日複数の公演が行われます。この時期に香港に行くのなら、ぜひ押さえておきたいイベントですね。
人気の演目は早々にチケットが完売してしまうため、気になる演目がある場合は事前にインターネットでチケットを購入しておくことがおすすめです。毎年12月頃に販売開始となります。
4. 3月8日:妇女节/フーニュージエ/ 国際婦人デー
3月といえばひな祭り…ではなく、3月8日は国際女性デーです。全世界共通の記念日なのですが、日本ではいまひとつ認知度が低いですよね。
日本では「国際女性デー」や「国際婦人デー」などと訳されるこの記念日の発端は、1904年3月8日にアメリカのニューヨークで女性達が女性の参政権を求めてデモを起こしたことが由来となっています。現在では正式に国連でも定められている国際的な記念日です。
中国では女性の社会進出が進んでおり、地域にもよりますが、夫婦共働きの家庭がほとんどです。毎年3月8日は中国の企業で働く女性は休み(もしくは半休)を取ることができます。企業によっては、ちょっとしたプレゼントや、なんと金一封が送られるところも!
デパートやインターネットショップでも、婦人服店を中心に、妇女节に合わせてセールを行う店舗が増えています。3月前半に中国に行く予定のある女性のあなた。セール情報は要チェックです!日本でもぜひ浸透してほしい記念日ですね。
5. 4月5日:清明节/チンミンジエ/清明節
清明节は、端午节、春节、中秋节に並んで、中国の四大節日の1つです。「清明」は二十四節気の1つで、気温が上昇し、動植物が活動し始める時候となります。春分から数えて15日後にあたり、中国では毎年この日が清明节となります。毎年日にちは変わりますが、一般的には4月5日前後となります。2019年の清明节は4月5日です。「清明」としての期間は、清明节の10日前から8日後までとする節と、10日前から10日後までとする2つの節があります。二十四節気の「清明」はこの20日間程続きますが、祝日としての清明节は、前後の土日を絡めて3連休となることが多いです。
さて、この清明节の伝統的な中国の過ごし方としては、お墓参りをしたり、ご先祖さまを供養する習慣があります。日本でいうお盆やお彼岸と似たような習慣ですね。
日本でお墓参りというと、お線香を焚いて、仏花を供えて…といったところですが、中国はなんと紙幣(もちろん本物ではありません)を燃やしてご先祖さまを弔う習慣があるのです。向こうの世界でも生活に困らないようにと祈りをこめての習慣のようですが、筆者の中国滞在中の清明节に偽物の札束がお店に並んでいたので不思議に思って訊ねてみると、このような習慣があると知って非常に驚きました。
清明节前後は中国では連休になるので、観光地は混雑しますが、清明节は別名「踏青节」「春游」ともいい、春のお出かけに最適な気候です。この時期に中国に行く予定のあるあなた、ショッピングのときにはぜひ店頭の商品に注目して、中国式お墓参り必需品を見てみてください。
6. 龙华庙会/ロンファー ミャオフイ/上海龍華寺の縁日
上海最大の仏教寺院で、「龍華寺」という寺院があります。建設時期については、三国時代に建てられたということで、建物自体は修復されているとはいえ、すでに建立から1700年が経つという上海の中でも有数の、歴史的建築物の1つです(唐の時代に建設されたとする説もあります)。
龍華寺の中には龍華塔や、大雄宝殿、千手観音など、見どころがたくさんありますが、中でも注目は弥勒菩薩です。「龍華寺」という名前の由来は、弥勒菩薩が龍華樹という木の下で悟りをひらいたという典故からきています。そして中国では、日本では七福神でお馴染みの布袋の化身が弥勒だとされています。言い伝えによると、旧暦の3月3日に弥勒が布袋に化身したのだとか。
そんな言い伝えがあることから、上海の龍華寺では毎年旧暦の3月3日に「庙会」、すなわち縁日が開催されます。上海の昔からの言い回しに、「三月三,上龙华,看桃花,逛庙会」(3月3日には龍華へ行って、桃の花を見て、縁日をまわろう)という言葉がある程有名なイベントです。この日は周辺に屋台が軒を連ね、歌や踊りが披露され、毎年賑わいを見せます。
2019年は4月7日が旧暦の3月3日にあたります。この時期に上海を訪れるなら見逃せない、上海屈指の観光地の伝統行事です。
まとめ
いかがでしたか?
3月4月の中国の伝統行事やイベント、花の名所を合わせて6つご紹介しました。どの項目も、この時期にしか見られない特別な景色やイベントとなっています。3月4月に中国に行く予定のあるあなた。ぜひいつもとは違った雰囲気の様子を楽しんでくださいね。
中国おすすめ行事・イベント!3月、4月に行くならココ!
1. 武汉大学樱花节/ウーハンダーシュエ インファージエ/ 武漢大学のさくら祭り
2. 江西婺源 油菜花/ジャンシー ウーユエン ヨウツァイファー/ぶ源の菜の花畑
3. 香港藝術節/シャンガン イーシュージエ/香港アートフェスティバル
4. 3月8日:妇女节/フーニュージエ/ 国際婦人デー
5. 4月5日:清明节/チンミンジエ/清明節
6. 龙华庙会/ロンファー ミャオフイ/上海龍華寺の縁日