中国のクレジットカード事情!現地で使えない場所など7つの注意事項!

中国文化

中国は経済的な後進国なのか、先進国なのか、判断は分かれるところです。大都市部は日本以上に先進的な部分もありますし、内陸部の地方では社会インフラが行き届いていない地域が多々あります。例えば海外旅行にとても便利なアイテムであるクレジットカード。中国で自分のクレジットカードがそのまま使えるのかは気になる所です。

そこで今回は中国のクレジットカード事情をご紹介致します。

 

中国のクレジットカード事情!現地で使えない場所など7つの注意事項!

 

1. 大都市であればあるだけ利用できる場所は多い

中国でも日本で発行したクレジットカードは使う事ができます。理屈は日本と全く同じです。東京、大阪などの大都市であれば、クレジットカードで支払う事ができる場所は多いですが、地方の片田舎であれば、利用できる場所は当然少なくなります。中国でも同様です。

上海や北京などの大都市では、日本の東京や大阪と同じですし、内陸部の地方都市であったり、農村であれば、当然利用できる場所は減っていきます。観光やビジネスで訪れる中国の都市は、概ね大都市だと思いますので、一般論としての利用状況は日本とほぼ変わらない基礎環境だと認識して下さい。

2. 日系クレジットカードは使えない場所もある

次に使えるカードの種類です。日本ではたくさんクレジットカードの種類があります。クレジット会社、銀行、流通系など、発行会社の種類が豊富です。そのほとんどが、どんな店舗やATMでも基本利用できる環境が整備されているので、特段制約を感じる事は無いと思います。

しかし、中国では同じようには行きません。最も大きい制約はクレジットカードの種類です。VISA、MASTERというグローバルなクレジット会社のカードは、クレジットが利用できる中国内の場所でもほぼ問題無く利用できますが、JCBやDCなどの日本のクレジットカードは、利用できない場所もあります。

お会計をJCBで支払おうと思った場合に、利用できないと言われる事もありますので、事前に自分の持つクレジットカードが使えるのか否かを確認しておく事をお勧めしておきます。

3. 中国でクレジットカードと言えば銀聯カード

(SimonQ錫濛譙)

本記事ではクレジットカードと表現していますが、厳密に言うとほとんどの場合はデビットカードの機能です。銀行口座を設定したからと言って、国民全員に信用力を与えて、後日決済させる権利を与えられる経済状況ではありませんから、銀行のキャッシュカード機能に、即時決済して銀行口座から引き落とせるデビットカードの機能を付けて、購買力を向上させているのです。

また、中国人観光客の来日が増えて以降、日本でも利用できる場所が着実に増えています。赤・青・緑の銀聯マークをどこかで見た事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。日本でも発行できますので、中国に行かれる方は、銀聯カードを発行して持って行けば、確実に多くの場所で利用できる機会を広げる事ができます。

 

 

4. 銀聯カード利用場所が多い理由

銀聯カードはナショナル・クレジットカードですから、当然外国のクレジットカードよりも利用できる場所は多いのですが、その背景には加盟店の手数料がかからないという利点があるからなのです。

クレジット会社は、自社カードの加盟店から、利用金額に対して手数料収入を得ていますが、銀聯カードなら加盟店側の手数料が無料なので、他のクレジットカードを取り扱うよりも有利であり、他のクレジットカードはできれば利用したくないのです。

こんな背景があるので、海外のクレジットカードの場合は、利用できるが手数料分を顧客側に上乗せするお店もあります。頻繁に中国に行かれる方、もしくは中国在住者は、銀聯カードを持っておかれる事を、お勧めしておきます。

5. 小規模店舗やバス、タクシー、鉄道は利用できない

多くのお店やレストランでは銀聯カードが利用できます。デビットカードなので即時決済される点と、加盟店に手数料が不要である事から取り扱い店が多いので、銀聯カードを持っていれば、多くの場所で現金不要で決済ができます。

一方で、銀聯カード以外は、加盟店にとってデメリットもあるので、銀聯カード取扱店でもクレジットカードが利用できない場合があります。又、小規模なお土産物店や、庶民的な中華料理店、タクシー、バス、鉄道等の交通機関も利用できません。タクシーについては以下の記事にまとまっているので、一読してみてください。

中国・北京のタクシー事情!旅行前に知るべき7つの注意事項!
中国・北京への旅行や出張を予定しているあなた、現地での移動手段はお決まりですか?海外でタクシーに乗るには不安もありますよね。そこで今回は、北京滞在中に終電を逃してよくタクシーにお世話になっていた筆者が、白タクの見分け方や相場運賃、タクシーの呼び方、注意事項など、北京でタクシーに乗る前に知っておきたい情報をご紹介します。

ちなみに、交通機関の場合は、交通カードというプリペイドカードが便利です。地下鉄の駅などで販売しており、デポジットがかかりますが、何度でもチャージ可能です。SUICAなどの交通系プリペイドカードの中国版だと思って下さい。交通カードが無い都市もありますが、ある都市では一枚持っておくととても便利です。

また、タクシーを呼び出すアプリなども便利です。タクシーアプリについては以下の記事で特集されているので、合わせて読んでみてください。

中国のDiDi(滴滴出行)現地調査!料金や使い方など旅行前に知るべき9つの事!
DiDi(滴滴出行:ディディチューシン)とは中国版Uberと言われる配車アプリで、中国国内で大人気のサービスです。DiDiは日本でもサービスがスタートしましたが、今回はそんなDiDiの料金や使い方について、中国在住でDiDiユーザーでもある筆者が詳しくご紹介します

6. ATMでキャッシングも可能

空港や銀行、街中のATMなどでは、クレジットカードからキャッシングする事も可能です。(当然ご自身のキャッシング枠がある事が前提です。)ですから、クレジットカードを持参して行けば、事前に日本で人民元を両替して持参する必要もありません。

もし現金が必要であれば、中国内のATMでクレジットカードのキャッシングをすれば、その場で人民元紙幣が手に入ります。もちろん、後日カード会社からその日の所定外国為替相場で円建て請求されますが、人民元を両替持参しなくても良いので便利です。

7. ホテルのデポジットでの利用が便利

日本のホテルの場合、チェックインでデポジットを要求される事はありません。あくまでもチェックアウト時支払いか、ビジネス系ではチェックイン時に事前支払いが普通です。

中国の場合は、チェックアウト時支払いが原則ですが、チェックインの時に、宿泊料金以上のデポジットを支払わなければならない仕組みです。その際現金で支払うと、折角観光旅行用で両替した人民元が、旅行期間中に使えず、帰国する時に帰って来るという事態になりますから、ここはクレジットカードでデポジットするのが便利です。

また、チェックイン時には宿泊料以上の金額がクレジットカードでデポジットされますが、チェックアウト時にはデポジットがマイナスされますから、人民元の現金のやり取りが不要なので、とてもリーズナブルです。初旅行の方は、知っておいて下さい。

 

 

まとめ

中国は基本的に銀聯カードというナショナルカードが一般的な国です。ですから、多くの場所で現金決済しなくても良い環境が整備されていますが、クレジットカードが同じように使える訳ではないという点をご留意して下さい。この点が一番のポイントになります。

 

中国のクレジットカード事情!現地で使えない場所など7つの注意事項!

1. 大都市であればあるだけ利用できる場所は多い

2. 日系クレジットカードは使えない場所もある

3. 中国でクレジットカードと言えば銀聯カード

4. 銀聯カード利用場所が多い理由

5. 小規模店舗やバス、タクシー、鉄道は利用できない

6. ATMでキャッシングも可能

7. ホテルのデポジットでの利用が便利

 


あなたにおすすめの記事!

中国文化 中国留学・移住
扇ガ谷 道房をフォローする

家族で中国に駐在しておりました鎌倉在住のコンサルタントです。サッカー観戦、楽器演奏、腕時計収集、帽子、海外旅行、街歩きが趣味のおじさんです。中国に関するコンサル、講演、執筆、ガイド等も承ります。生身の中国を是非多くの皆さんに知って頂きたい想いでお仕事させて頂いております。どうぞ宜しくお願い致します。

扇ガ谷 道房をフォローする
Fun!Fun!China!