日本ではファミリーでも、カップルでも、また一人でも楽しめる娯楽として長年愛されている映画館での映画鑑賞。あなたも週末のエンターテインメントにおける選択肢の1つとして、映画館に足を運ばれることがあるのではないでしょうか。中国でも同じで、週末になると映画館は家族連れやカップル、学生のグループなど多くの人で賑わっています。
そこで今回は、現地在住の筆者が中国の映画館の特徴や中国人の映画の楽しみ方など、現地の映画館事情についてご紹介します。
中国の映画館とは?在住者に聞く7つの特徴!
1. 日本映画は昔から大人気
今では少なくなりましたが、以前の中国ではテレビで日本映画を放映することもかなりあったそうです。そのため、初対面の中国人に自分が日本人だということを伝えると、中国人は得意げに自分が知っている日本映画や出演者の名前、映画監督の名前を言ってきます。
例えば筆者と同年代である30代に人気なのが、宮崎駿監督のジブリ作品で、ほとんどの作品を見てるのではないかと思うほど詳しいです。もう少し年齢が上がっていくと「高倉健が渋くて格好良かった」とか、「吉永小百合や山口百恵は美しいし、演技も素晴らしかった」という話や、『姿三四郎』や『真由美(追補)』が面白かったからよく覚えているという話をよく聞きます。
そう考えると、かなり前から日本映画が親しまれていたようですね。
2. 今では映画館で日本映画を公開
ここ数年で映画館で放映された中で最も人気があった日本映画は「君の名は」だったそうです。現時点でも日本になじみのある映画が上映されているのか気になって映画館に行ってみると、やはり見覚えのあるタイトルが。
『哆啦A梦』『大偵探皮卡丘』『龍珠超』という映画が上映中と宣伝されていましたが、皆さん何だと思いますか?それぞれ「ドラえもん」「ピカチュウ」「ドラゴンボール超」が正解です。日本のアニメ人気が根強いことがお分かりいただけるかと思います。
なお、中国語を学んでいる人にとって、映画は楽しみながら語学力をつけられる夢のようなエンターテイメントですよね。以下の記事では中国語を勉強するのにおすすめの中国映画を紹介していますので、こちらもぜひチェックしてみてください。
3. 映画館のチケット料金
日本ではチケット料金はある程度一定の値段となっていますが、中国では映画の種類によって、また公開日からどれほど時間が経過しているかによって、さらには映画館ごとでも値段が異なっています。そのためチケット料金も30元から90元(500円-1500円)ほどと、かなりの開きがあります。他にもVIP席やカップルシートがあって、専用料金が設定されています。
オンラインの予約サイトや共同購入サイトでチケットを購入すると、1割から2割ほど安くなるので、少しお得になっています。またネット購入をするとQRコードが送られてきて、それを映画館の読み取り機にかざせばチケットが出てくるので、チケット売り場で自分が見たい映画を伝えられなくて困るというような心配もいりません。
また日本と同じくレイトショーやレディースデーなども設定されているので、料金が安い日には必然的に混雑しています。
4. 3D、4D映画は大人気
中国でも3Dで見られる映画館が非常に多くなり、中国人の多くは新しいもの、また派手なものが好きなので、とても好まれています。また最近は4Dも各地に増えてきていて、現時点では特に大型テーマパーク内に設けられることがほとんどだそうです。
筆者も北京にある「ハッピーバレー」という遊園地で一度4D映画を見たのですが、水が出てきたり、動きや香りを楽しんだりと、日本と同様のサービスを楽しむことができました。
5. 映画のお供にはやはりポップコーン
以前から映画館での映画鑑賞にはポップコーンとドリンクが定番というイメージがありますが、中国でもそれは同様で、中国の映画館でもポップコーンとドリンクのセットが30元(500円)ほどで販売されていて人気商品となっています。これもインターネットで購入するとかなりの割引がきき、中には半額ほどで提供されているものもあります。
また中国ではフランクフルトやソフトクリーム、タピオカ入りのミルクティーなども好まれています。
6. 多様な映画鑑賞方法
映画館に行くよりも家で映画を鑑賞したいという方も多いかと思います。日本でもオンラインの有料での映画視聴サイトが存在しますが、中国にも多数の動画サイトが存在し、各国の映画がアップされています。
また、「優酷」や「土豆」といったサイトでは最新の映画を有料で観賞できるのをはじめ、個人のアップした映画が相当数無料で見られるので、中国人に大人気となっています。日本の映画も以前にはかなりあったのですが、最近は規制が厳しく多くが削除されています。
7. 観賞できる他の娯楽
日本では映画以外にも、ミュージカルやお笑い、落語や歌舞伎などのステージを観賞できますが、中国にももちろん中国独自の娯楽が昔から存在します。しかも中国各地に地方の特色を備えた娯楽があるので、それを楽しむのも中国観光の一つと言えるかもしれません。
北京でしたら京劇、天津でしたら相声(漫才)のステージが、食事をしたり、お茶を飲んだりしながら鑑賞できるので、旅行の一部に加えるのもおすすめです。オンライン予約だと70元弱から購入できるので、お得です。
なお、中国のお笑い文化については以下で詳しく特集していますので、ぜひ一読してみてください。
まとめ
今回は中国の映画館事情やチケット等についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
思った以上に最新の設備が整い、日本人でも見たくなるような映画がたくさん上映されています。中国で映画館での映画鑑賞も、良い思い出の一つになることと思います。ぜひご参考ください。
中国の映画館とは?在住者に聞く7つの特徴!
1. 日本映画は昔から大人気
2. 今では映画館で日本映画を公開
3. 映画館のチケット料金
4. 3D、4D映画は大人気
5. 映画のお供にはやはりポップコーン
6. 多様な映画鑑賞方法
7. 観賞できる他の娯楽