中国のアレルギー事情!在住者に聞く7つの特徴!

中国留学・移住

冬から春にかけて憂うつな気分にさせられるのが花粉症をはじめとするアレルギー症状。きっと皆さんの中にも苦しんでおられる方が多いことでしょう。

中国も例外ではなく、生活しているとアレルギーで不快な気分になることも少なくありませんし、特にこの10年で相当悪化したとも言われています。それでも中国のアレルギーは対策次第で症状がほとんど出ないことも。

今回は、中国のアレルギー事情、またアレルギー対策についてご紹介いたします。

 

中国のアレルギー事情!在住者に聞く7つの特徴!

 

1. 中国の主なアレルギーは?

まず日本と異なることは、現地では花粉症で苦しんでいる人はほとんどいないということです。中国人に聞くと、花粉症は中国にもあるし、悩んでいる人もいるらしいとは皆が口を揃えて言うのですが、それでは実際に自分の周りにいるのかと聞いてみると、それはないということがほとんどです。筆者の妻も日本では花粉症に悩まされていたのですが、12年前に中国に来てからは全く症状が出なくなりました。

それでは中国のアレルギー源は何かというと、日本でもよく話題になるPM2.5と黄砂です。この二つによってアレルギー性鼻炎、喉や目の痛みや痒み、ひどくなると呼吸器系の問題が引き起こされてしまいます。しかも、PM2.5も黄砂も粒子が非常に細かいので、しっかりと対策をしていないとすぐに症状が現れるようになってしまいます。

2. PM2.5や黄砂の原因やひどい時期は?

中国では、PM2.5がひどい時の天気を霧霾(wù mái)と呼んでいて、ここ数年は毎日PM2.5の指数と予報が発表されています。様々な原因が取り上げられていますが、その中でも工場から排出される有害物質や自動車の排気ガスは重大な原因とされており、工場が何日か操業停止になったり、閉鎖に追い込まれたりしているようです。

それと共に中国は冬になると暖気(nuǎn qì)と呼ばれるスチーム暖房が町全体で使用され、今は電気や天然ガスに代わってきたのですが、以前は石炭を使っていたので、それが原因で汚染が悪化していました。都市部以外では今でも石炭がかなり使われているようなので、東北地方でこの暖房が入り始める10月中旬からPM2.5の指数が高くなっていきます。それが春まで続きますし、また春には黄砂がやってきますので、秋から春までは対策が必要になります。

ここ2、3年はこのような政府の対策によって改善が見られてきており、冬でも青空が広がる日も増えてきましたが、以前は500メートル先も見えないような日が多々ありました。

3. 汚染指数や予報の見方は?

PM2.5の濃度が数値と色で表示されています。測定値が0-50までは優で緑色、51-100までは良で黄色、101-150までは軽度でオレンジ、151からは200まで、201-300まで、301から500まで、それぞれが中度、重度、厳重度となっており、数値が高くなるにつれて濃い赤色で表示されるようになっています。健康への影響度は、中度を超えると健康に良くないとされ、厳重度になると全ての人が屋外活動を中止する必要があるとなっています。日本では70が注意喚起をするための基準値とされているそうなので、数値一つをとっても大きな違いがありますね。

筆者の住んでいる華北地域では、冬になると軽度から中度の日が多いですが、風が弱い日が続くと重度、厳重度の日も続くこともあり、不要な外出はなるべく控えるようにしています。

ちなみに、年に数日は500を超えることがあり、そのような日は測定不能の爆表(bào biǎo)と呼ばれています。

 

 

4. 中国人とマスク

これだけ外の空気が悪いのに、以前はマスクをしている中国人はほとんど見かけませんでした。

しかし、天気予報でもPM2.5の情報が毎日発表されるようになり、PM2.5の危険性が取り上げられ、マスクを着用するようにという呼びかけも多くなったことで、今は小さな子供を持つ若い親を中心にマスクをする中国人が多くなってきました。それも使い捨てのような簡易的なマスクではなく、高密着型のフィルター入りマスクや工場で使うような防塵マスクを使っている人も増えています。

ただ、それでも中高年の方々はなかなか慣れないらしく、子供から勧められて着用しているという方たち以外には、今でもあまり見かけません。

5. 驚きの黄砂対策

それでは全く何の対策もしていないかというと、時に驚くべき光景が。特に中高年の女性に見られるのですが、網の目の非常に細かいネットのようなものを頭から被って外出するという方々がおられます。中には透明のビニール袋をスッポリかぶっているツワモノも。見た目よりも実用性の方が重要ということなのでしょうが、日本人には受け入れがたいものですね。

6. マスクや空気清浄機は正規販売店で

結局のところ、PM2.5や黄砂のアレルギー対策にはマスクが最も効果的なようです。スーパーや薬局で購入することもできますが、特殊な防塵マスク等は五金店と呼ばれる金物屋で購入することが多いです。

ただし、中国で注意が必要なのは質が悪い粗悪品や、ひいては偽物も売られているということ。筆者も日本に一時帰国する際には、中国人の友人からPM2.5に有効なマスクを高くてもいいので買ってきてほしいと頼まれることが多々あります。旅行や出張で中国に行かれたり、生活されたりする場合には、日本からマスクを持っていくか、もしくは中国の正規販売店で購入されるのがおすすめです。

また、粒子が細かいので室内にも入り込みやすいため、空気清浄機が飛ぶように売れているそうです。これも日本製が信頼されており、中国でも売っているのですが、わざわざ日本で購入して、中国に持ち帰る人も多く見られます。

特に冬はスチーム暖房の影響もあり、室内が非常に乾燥するので、加湿機能付きの空気清浄機がおすすめです。

7. 自宅でも作れる漢方で予防を

お節介なぐらい何でも教えたがる中国人。特に体調を崩したと話すと、皆がこの症状にはこれが効くと教えてくれます。それぞれ言うことがまちまちなのですが、喉が痛いとか、イガイガすると言うと、必ず勧めてくるのが梨を煮込んで食べるようにということです。

作り方は、皮をむいた梨をナツメやクコの実、白キクラゲ等と一緒にしばらく煮込み、それをスープとして食べるというものです。あまり美味しいというものではないのですが、効果は確かにあるようで、おすすめです。

 

 

まとめ

いかがでしたか?
PM2.5も黄砂も一時期よりは改善されてきているものの、現地はまだまだ改善途上であり、今後もしばらくは続きそうです。それでも上記を参考にアレルギー対策をしっかりしておけば、快適に過ごすことは十分可能です。ぜひご参考ください。

 

中国のアレルギー事情!在住者に聞く7つの特徴!

1. 中国の主なアレルギーは?

2. PM2.5や黄砂の原因やひどい時期は?

3. 汚染指数や予報の見方は?

4. 中国人とマスク

5. 驚きの黄砂対策

6. マスクや空気清浄機は正規販売店で

7. 自宅でも作れる漢方で予防を

 


あなたにおすすめの記事!

中国留学・移住
Chunをフォローする

中国で生活して13年、中国人と共に学び働くことで、中国の魅力や中国人ならではの言動を目の当たりにしてきました。そこで得ている現地でしか知ることのできない興味深い情報や中国語の生きた使えるフレーズをご紹介していきたいと思います。

Chunをフォローする
Fun!Fun!China!